月別アーカイブ: 2012年1月

バチ顔。

バチだ!バチ抜けだー!ということで急きょ撮影会。
よりダイナミックなバチの画が欲しいと
よりダイナミックな撮影に挑むアニキこと小林厚治さん
カメラを向けたら「これがバチ顔だあーっ!」ってしてくれました。
アニキ、バチに似てるのかどうか、判断がつかないよ・・・

(ちなみにバチとは海底にすむゴカイ類の虫のことであります)
(このバチが大量に発生することを「バチ抜け」と呼びます)
(この時期バチを求めて集まる魚を求めて人間が集まります)

が、ここでわいわいやってる間に時合いが終わってたなんてことは
もちろんこの時点では知るよしもなく・・・・

移動先で「30分前はすげーよかったっすよー」と先行者の方々に言われる。
とはいえ、アニキ直々の指導と、さらにKisarazu Sea Paradice JACK
キャプテンの安井さんのマンツーマン指導(なんと豪華なレッスン)
もあって、1本出ました。
今年初シーバスは73cm、ヒットルアーkomomoSF-95Slim。
うれしい。
そしてkomomoはほんっとにすばらしい。
もう今年はkomomo以外投げない。

エキスパートおふたりの話を聞いていると
「バチを喰うシーバスを狙う」というのは、どうやら、
季節の移り変わりと、気温の変化と、月と地球の位置と、
潮の動きと、川と海をつなぐ魚の通り道と、
その底にうごめく虫たちとの関係性を肌身で感じることらしく、
そういう大きな自然の関係性の中に自分がいるという「感じ」が
釣りが好きな理由だなあ、とあらためて思わされた。

メルシー志の輔

ひさしぶりに志の輔パルコ。
名前がこころざしの輔だもんな。志が高いんだな。

ストーリーのコアはものすごいアイディアってわけじゃないと思うのだけど
登場人物たちのつくりあげかた、情の浮かび上がらせかた、ギャグの入れ方、すごいなあ。
シナリオを手に入れてちゃんと勉強してみよう。

泣かせる、笑わせる、うならせる、の行ったり来たりが激しくて
感情がジェットコースターに乗ってふりまわされているような気分になる。
数年前、奇跡的に出くわした、ステージ上の志の輔と客席の談志のやりとり、
J-waveの番組のために書きました。
http://www.01-radio.com/vision/category/nakamura_tadashi/

現場。

天気は荒れ模様。よいサラシが出てるだろうと出発したのに、
海に向かってる途中に風はどんどんやみ、空も晴れてきて。
着いたら、あー、海も凪いできてるじゃないか・・・

現場に立つと、必ず、思い描いていた状況とは違う状況に出くわすよね。
それにどんな対応をしていくか、その対応力を鍛えるために、
今日も予期せぬ状況に出会いに行っているんでしょうかね。

釣りと仕事は似てるかもしれない。
ま、なんだって結びつけようとすれば結びつくんですけどね。


すべての若きバカ野郎ども。

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みぞれまじりの雨。13mの北風。気温3℃
こんな夜に釣りに行くバカはいないだろう。
と思いながら、川へ。

現場についたら、いるいる。先行者という名のバカ2名。
きみたちバカか、寒くないのか、と心の中でつっこむバカ。
うしししと、となりに入らせてもらうバカ。

が、雨風強くなり、先行者たちはすぐに帰る。
よし、広々釣れるぞ。とウキウキするバカ。
でも体はバカになりきれないんだなあ。

さむすぎる。雨風で顔の筋肉が全く動かない。
でも川の中は悪いコンディションじゃないはずっ。魚いるはずっ。
と思って集中しなおしたあとの数投目、ゴゴゴッ!
思い切りあわせをいれたら乗った!
ごりごり巻く!・・・・・・・引かない!でもほら・・・冬のシーバスは引かないから!
って自分に言いながらランディングしたナイスサイズの枝!バカ!

忍耐は1時間もたず、手の感覚も全くなくなったので断念。
びしょびしょだわ、メガネも水滴で前が見えないだわで困ったが、
クルマの中にタオルもティッシュもなく
5年くらい前に予備として買いおきしてた紙おむつでふく。

ガタガタふるえながら現場をあとにしたけど、
ずっと対岸で川の中に立ちこんでた人はなおも竿をふりつづけてた。

水、つめたかろうに。
真っ暗な川の流れに一人、気味が悪かろうに。
でもだれもいなくなった川で1本ひっぱりだしたらうれしかろーね。
尊敬の念をこめて言わせてもらうなら、バカ!

ソウルフィルはソウルフルだった。

「海」のときはオーケストラの動きが海に見えた。
「巨人」のときはオーケストラの上にたくさんの色が見えた。
いやいや、大げさでなく。
ソウル・フィルハーモニーオーケストラ、すごいパワーだった。
いきがぴったりすぎて気持ち悪いくらいだった。
今日をもって、指揮者チョン・ミュンフンのファンをやめる。
そして熱烈なファンになる。
あー、そして団員たちの表情のよいことといったら。
譜面を共有する2人が目を合わせて微笑み合うシーンが何度もあった。
目に入っただけでバイオリン、ビオラ、チェロ。
今日はきてるねー!と自分たちでも感じてるのかな、と思って見ていたのだけど。

それにしてもすごかったなあ。
首席コントラバスの表情が最高にかっこよかったなあ。ソロもすばらしかったしなあ。
演奏後真っ先にチョン・ミュンフンが立たせたのもその人だった。
トランペットとホルンうまかったなあ。
いちばん拍手が大きかったのはホルン部隊だった。

拍手鳴りやまず、アンコール。
忘れないために書いておくと、チョン・ミュンフンは
「ありがとうございます」と日本語で言ったあと、
Special encore for you. Little bit long but (笑) Ravel ”La Valse”
と言った。
ラ・ヴァルスもアンコールとは思えない気合いの入りようで、そしていい演奏で、
そういった、サービス精神といったら違うかもだけど、
気持ちのありようというか、心の込め方というか、
チョン・ミュンフンのすばらしさはそういうところだと思う。
あーほんとにやられた。
アンコールが終わった瞬間、前に座ってたひとりのおばさんは体を踊らせ、もうひとりは涙をふいた。
たしかに、踊りたいし、泣きたい演奏だったなあと思った。
かくいう自分も泣きすぎてとなりの知らないオッサンに二度見されてしまった。

アンコールが終わっても拍手はなりやまず、
チョン・ミュンフンが楽団員に合図をかけると、
みんないっせいに「ありがとう!」つづけて「A Happy New Year !」。
・・・そんな!こっちがありがとうって言いたいよっ!って観客はみんな思ったと思う。

にしても、チョン・ミュンフンがいつもやる、拍手を受けた後に自分の左胸を何度か叩く、
あのポーズはなんなのだろう。
心です、心。
と言ってるように見えるのだけど。

ヒーローに出会う。

アニキこと小林厚治さんからのおさそいで、メバル。
集合場所の木更津についたら、全身真っ赤の正義の味方っぽい人がいた。

赤レンジャーっぽいと思ったが、「ぼくの名前は『赤れんじゃい』だよ!」
と正義のヒーローは名乗った。
たしかにレンジャーっていうより、れんじゃいっぽかった。
理由はよくわからないけど。
カメラを向けると、初対面にも関わらず、サッとかっこいいポーズをとってくれる。
というかポーズではなく、これがふつうの所作らしい。ヒーローだから。

景色がいい!木更津キャッツアイの舞台を眺めながらの出港だ!
木更津キャッツアイ見たことないけど!

岸壁際をジグヘッド+ワームで打っていく。

最初こそシブかったものの・・・・
あっというまにバケツはいっぱいに。
時間がたつのを忘れ、キャッキャキャッキャ言いながら釣る。

船からのメバルは初めてだったので、最初は2gジグヘッドで様子見て、
魚が浮いたら重さを軽くしていく。そしてら食いがよくなった。
軽ーく糸フケ出てるときのほうが魚がのりやすい気がした。
メバルが「シュポッ」ってワームを吸い込む時に抵抗が少ないほどいいんだと思う。
・・・まあ、思うだけですが。

・・・とかなんとか熱中していろいろやってたら「はいあと10分ねー」と船長の声。
えー!始まってまだ30分しか経ってない気分だ!

帰り途、3人で漁港チェック。
バチが抜けてて、シーバスのボイルも見られた。
こんなに寒くて寒くてたまらないのに、春は一日一日と近づいてきているんだろう。

あほみたいに寒く、そしてあつい夜。
小林さん、赤れんじゃいさん、ありがーとーございましたーっ!

 

 

 

気分。

視覚はもちろんあるね。
でも聴覚も大きい。ざざーとか、ごごーとか。
潮の香りをかぐ嗅覚だってあるし、潮をかぶる釣りをしてるとしょっぱい味覚も。
岩肌に対する触覚もあるわけです。
もちろん、なんだかわからないけど釣れそうとか、
危険だぞとかいう第6感もきっとフル稼働してる。

磯に立つとき、いつも、全感覚で海を感じていて、
すべてが快感だ、なんてことはないけれど、
でも、やっぱりすごく気分のよい瞬間に満ちている。

ずいぶんと磯を歩いた五島での冬休みでした。
ずーっと磯を歩いているような気分で、この一年、生きていきたい。

何か、すんごい何か、に出会えるんじゃないかとワクワクしながら、
風や波を感じながら、仲間と冗談言い合いながら、
でも、ずっこけないように一歩一歩しっかり地面をとらえながら。
・・・よーし、釣果に恵まれなかったことを、いい話風にしてごまかす作戦、以上終わり。

釣りを教えてくれた人、いっしょに釣りに行ってくれる人、
釣り話でもりあがってくれる人、釣りばっかり行くなと怒ってくれる人、に感謝。

にしてもどうすりゃいいんだ。
釣り道具が五島から届かないから、この3連休釣りに行けそうにない。

 

 

鼻息。

スミ跡だらけの堤防。
この調子で行くと数年後には漆黒の堤防になるんじゃないか。
ところがそれでもキビシイときはキビシイんだな。
ムキになって、冷たい雨に打たれながらしゃくりつづける。
日が落ちる前にぜったいくるっ!そんな気がするっ!って空に向かって念じてたら、
釣りの神様も「あーこいつめんどくせー」と思ったんでしょう。
真っ暗になる寸前に一杯でました。

(五島のお正月)