月別アーカイブ: 2012年6月

ドラゴン狩りからの、

長浦のこなや丸で、タチウオジギング。
コージさんと、あと、今日はじめてお会いしたマツモトさん。
ぼくはタチウオジギング2度目だけど、
最初のときはボーズだったから、またいちども釣ったことがない。
釣り場までの船上でコージさんにあれやこれやアドバイスしてもらう
というか、ほとんど準備してもらう。ほんといつもすみません・・・

松本さんのタックルボックスのぞかせてもらう。
ジギングだけじゃなくてワインド用のワームも揃ってる。
これがまたすごい。カラフル。食べちゃいたい。

タチウオじは、ぽつりぽつり釣れるといった感じ。
ぼくもとうとう生涯初タチウオゲット。

ほかにも、船中ではサバ、マゴチ、イカと多彩なゲストが見られる。
コージさんはホウボウゲット!かわいい!

そんなこんなで一日釣って、さて帰ろうかと思いつつも、
アクアラインが混んでたので、
渋滞が解消するまで川やってみた。

コージさんが「左のほうに投げたら釣れるかもー」と声をかけてくれる。
左の方って・・・アバウト・・・と思いつつ、
いかにも「左の方」っていう感じの、「左の方」に投げた3投目、ドンっ!
なんかきた!なんかきた!
見えない場所でタックル準備しているコージさんに向かって叫ぶ。
「なんか来た!なんか来た!」

この川は障害物がいっぱいあって、油断するとすぐ切られる。
30ポンドリーダーを使ってごりごりやるような場所なんだけど

今日は訳あって16ポンドリーダーしか巻いてない。やばい、やばい、あせる。

なんとかかんとか目の前までひき寄せたときには
コージさんが駆け寄ってくれてネットでランディング。

ほんと何から何まですみません!
でもコージさんの言った通り「左の方」に投げたら釣れたよ~。

おチヌさん。54センチ
一応、いままで釣ったチヌでいちばんでかかった。

その後夜の川でシーバス狙うも不発。
アクアラインが流れ出したのを見計らっておひらきとした。
いやはや。

今日の発見:でかいチヌの胸びれはバカでかい。

陶芸家 四狭間かなた 訪問記。

「空ニ吹ク窯」と言います。

陶芸家になった大学時代の友人を訪ねてきました。
栃木県佐野市。四狭間かなた(しさま かなた)はここで、
「一カ所焼」という焼き物に取り組んでます。

窯の中はこんなでした。

知らなかったのだけど、現代の焼き物は、
焼も物に適した産地の土を使いガスや電気の窯で焼くらしい。

そうじゃなくって、土もその土地のもので、釉薬(うわぐすり)もその土地のもので、
窯も薪もその土地のもので、つくろうじゃないか、というのが、かなたさんの焼き物らしい。
ちなみに四狭間かなたは陶芸家名である。

 

これがかなたさん(右の人です、念のため)

一カ所焼のこと、あれやこれやレクチャーをうける。
世の中にがつんとインパクトを残すものは、図太いカウンターであることが多い、
と常々思ってきたのだけど
(たとえば、ピカソもウォーホルも、図太いカウンターだった)
(・・・ああ、今のは、わかってる風なことが書きたい誘惑に負けた心もとない一文だった)
かなたさんのやってる一カ所焼も、ずいぶん根本的なカウンターだなあ、と思う。
すっごい当たり前なのに、やってる人がいない、っていうことには
ガツンとくるものが多いのです、ぼくの数少ない経験上ですけど。

そんなわけで、かなたさんの焼き物は、窯から手作り。
そして、焼き物をつくるのと同じ土でつくられている。
ちなみに土は、窯から歩いて100歩くらいの裏山の中でとっていた。

昔から地元の人が土をとってた場所で、土をとっている。

ぼくらが今回見せてもらった窯はできたてほやほやの窯だったのだけど、
その前に使っていた窯の断面を見せてもらった。

今まで使っていた窯の断面


内側は「焼き物」になっている。外側(つまり空気にふれていた方)は土のまま。
こういうの見て、触ると、ほうーっとなる。
すげーな土!すげーな火!ってなる。
かなたさん曰く、

「土は、焼くと、かたくなって水を通さなくなる
 ・・・っていうレベルで焼き物をとらえていたい」

名言だなあと思った。本人も、名言でしょ?って顔をしていて困った。
で、実際の焼き物も見せてもらう。いわゆる洗練された焼き物というのではなくて
ごつごつしている。質感が、じゃなくて、存在感がごつごつしてる。気がした。
おもしろい。そう、おもしろいんだな。いま気づいた。

四狭間かなたの焼き物

考えてみれば、大学時代からかなた氏は発言がばつぐんにおもしろくって
ずいぶん影響をうけたのだけど、
15年ぶりに会っても相変わらずおもしろかった。

ただ、2人の娘さんたちに「お父さんすっごいおもしろいよねー?」って聞いたら、
一瞬きょとんとして、そのあと、ぶるんぶるん首を横に振っていたのと、
なんだか妙に美人の奥さまに「旦那さん、毎日おもしろいでしょう?」って聞いたら、
本気で「は?」って顔していたのが、すごく気になってはいるのだけど。

さすが陶芸家。火のつけ方がうまい。

夜は窯の前でバーベキュー。
15年ぶりに仲のよい友人3人集まったのだから朝まで語りあかそう、とか言っていたのに
やたらみんなあくびをしだすものだから9時には床に入る。
暗闇の中で、まさか9時に寝るとはなあ、って話を夜中までえんえん話しつづける。

同行のいわさきは、影が映える男だと知った。

翌朝はテラスで朝食。
かなたさんの焼き物でパンを食べ、かなたさんの焼き物でコーヒーをいただく。

お父さんもお母さんもおもしろい人だった。

で、そのまま裏山へと犬たちと散歩。
お父さんがばつぐんにおもしろい人だということがだんだんわかってくる。
同行したいわさきは、だまされてへんな木の実を食べさせられたりしていた。
かなたさんのおもしろさは、父上の影響なのか、と思った。

熊が出ると犬たちは逃げるからね、と聞いて気が気じゃない。

そんなこんなのショートトリップ。

あ、書き忘れたけれど、今回の訪問の直前にかなたさんには第3子が生まれていて
その名を火乃土と書く。ほのと、と読むのだ。めっちゃかっこよすぎる。

「土は、焼くとかたくなって、水を通さなくなる」

そんな根源的な驚きを日々追い求めている
四狭間かなたの陶展情報や一カ所焼のことについては、こちらを。
ショートストーリーなんかも書いてあって、おもしろいです。
http://c-summer.jimdo.com/

Don’t think, feeeeeeeeel.

こうじさん、よっしーさんと、木更津のジャックに乗船しイナディング。

よっしーさんの「シーバスかよっ」とか「前は酔うからイヤ」とか「ああっ!」に大笑いんぐし、

ストラクチャーでのミノーの使い方も教わりんぐし、ほほーっ!となったりんぐして、

おっきなエイと格闘イングもあったりで、おなかいっぱいんぐで、帰りんぐしたのだった。

ダンサーズ・イン・ザ・ダーク

クウル  「来たよ」
川     「きゃっ来たのね!」
タコヤキ 「来たぜ」
川     「あそば!あそぼ!」
おれ    「どうも、こんばんは、今日はぼくもお邪魔します」
川     「・・・・」

まだ慣れてない五島の川。ぎこちなさが感じられるのか、僕にだけ川の反応がわるい。

川     「ドバッ」
タコヤキ 「うひょー、でかかったね、いまの!」
川     「でものらせなーい!みたいなー!」
タコヤキ 「んもう、こいつう、じらすなよ~」
川     「バコッ」
クウル  「うほっ!そこででちゃう!?」
川     「クリビツ?クリビツしちゃった?みたいなー!」
おれ    「なんかおもしろそうだね!」
川     「・・・・」

疎外感を感じる。たしかに僕はたまにしか五島に帰ってこない身だ。
クウルさん、タコちゃんみたいに、川の気持ちをわかっていない。
それでも、ここはふるさと五島の川。愛している。そのことを伝えたい。なのにうまく伝わらない。
もどかしい時間が過ぎていく。

おれ   「ぼくじゃダメなんだろうね」
川     「・・・・」
おれ   「ふるさとを捨てた男だもんね」
川     「・・・・」
おれ   「そろそろ帰らなきゃ」
川     「・・・・待って」
おれ    「えっ?」
川     「・・・踊ろ」

とつぜん、闇の向こうに炸裂音。右に左にラインが走る。  

おれ   「どんな踊りがいいんだい?」
川    「ワルツを!」

ドラグがきつすぎるだろうか。不安になり、急いでゆるめにかかる。

川     「ゆるめないで!キツく!キツくステップさせて!キツくターンさせて!」
クウル  「ひゅーひゅー」
タコヤキ 「お熱いねえ、見てらんないよー」
川     「この時間が永遠に続けばいいのに!」
おれ    「ぼくも同じ気持ちさ!」

踊りつかれた彼女は僕の腕の中で少し眠り、そして帰っていった。
帰りがけに彼女が何かつぶやいたようだったけど、はっきり聞こえなかった。
聞こえなくてよかった、と僕は思った。