息子は思っていた。
アラカブ釣りにおいて、自分は父を超えたと。
しかしそれが、
恥ずかしい思い上がりでしかなかったと
気づいたのは、父もこの世をさり、
ひとりのんびり五島の海で釣り糸を
垂らしていたある昼下がりのことだった。
金曜の夜中のフェリーで小林厚治さんと合流し、五島へ。
その夜、船の中でぼくは「切ないなあ」と寝言を言ったらしいんだけど、
正夢だったのかなあ。。いま、猛烈に切ない。
島に着いたら、そのまま空港へ。
東京から作曲家のキクヤさんもやってきた。
ヒラスズキ初挑戦のキクヤさんになんとか釣ってもらいたい。
そして感動の体験からインスピレーションを得て、
世界初、ヒラスズキに捧げるアルバムをつくってほしい。
曲のリストは、そうだなあ・・・
1:雑誌でキミにあこがれて
2:太いねキミは
3:その尾ビレなんかっち
4:黒い目のブルース
5:
とか妄想していたら、、、
けっこうあっさり釣ってた。
竿がビクンビクンっ!ってしてた。あれ、心もビクンビクンっ!ってなるんだよね。
初体験での初ヒラおめでとうございます!
絶対また来て!来月来て!
そして、曲、おねがいします!みんな期待して待ってますから!
あ、ちなみに、同じ場所にヒラスズキ釣り初体験がもうひとりいたんです。
タコちゃん弟のシゲキくん。
「生まれて初めて釣りました」ってぶらさげてきたのが、、、
83センチのぶっとい一尾。
引きましたー、って言ってたけど、こっちが引くわ!
クウルさんと、タコちゃんと、イワテルと。
あーだこーだと昼も夜もげらげら話し続けまして、
島の人、島に来た人、まじわります。
釣り場に人が集まってるのもあるけど、人に人が集まってるぶぶんも大きい。
2日目はみんなで離島ピクニック。海とイチャイチャしたい!
妄想ふくらみます。
でもね、凪で。
なんとか釣りになるポイントにぼくら遠征帰省組が入らせてもらって
(いやあ、こういうの、ほんとうれしいよなあ、島のみんなに幸あれ!)
こうじさんが2キャッチ、キクヤさん1バラシ、わたし2バラシ。
いやー、毎度のことながら、こうじさんの体力と集中力はすごい。
キクヤさんいわく「キャストがエレガントですねえ」
あと人間力すごい。
あ、あと、、、おしりもすごい。
そういうとこなんだろうなあ、釣る人っていうのは。
いい心と、いいおしり。
最終日は、激荒れの海へ、こうじさんとふたりで。
風裏を探して入った一カ所目。
こうじさんが、コンディション抜群のすばらしい魚をかけました。
昨年の秋からこうじさんが来島するたび凪だったですからね、
こっちもすごいうれしかったなあ。
この写真、ピンきてないけど、めっちゃ好き。
その後はふたりともノーバイト。
条件がそろった一瞬のための1キャスト。
その1キャストのための、ふだんからの、あれやこれや。
そういうのを今回も考えさせられた。
島のすばらしい釣り人に乾杯!