冬になれば、ちゃんと北西風が吹き荒れ、ちゃんと手のつけられない海になり、
ちゃんとアラカブは産卵の態勢になって、
ちゃんとクエの子どもたちが育ち、ちゃんと季節はめぐる。
(ちゃんとヒラスズキは釣れない・・・)
(そんなちゃんとな五島の海フォーエバー!)
福岡の海に、はじめましての挨拶してきた。
俺: 「はじめまして!」
福岡の海(以下FU): 「あんただれね?」
俺: 「東京から来ましたナカムラです。これからよろしくお願いします!」
FU:「東京?都会ぶってから!都会ぶった人は好かんっ!」
俺: 「そんな・・・」
FU:「なんね、都会の竿に、都会のジグヘッドに、都会のワームね!
そんなんで福岡の魚が釣るんもんねっ!」
・・・とりつくしまがない。まったくあたりがない。
俺: 「でも俺、五島の出身なんすよ」
FU:「五島?五島ってあの五島列島ね?バリ田舎者じゃなかね。」
俺: 「そうなんすよ」
FU:「なんね、田舎の竿に、田舎のジグヘッドに、田舎のワームね!
そんなんで福岡の魚が釣るんもんねっ!」
ううう~きびし~、ちいさなあたりは出だしたが、つれない。
俺: 「あ、今日は釣り大好きKさんの紹介でここに来たんですよ。Kさんも、ほら、駆けつけてくれて!」
K: 「こいつのこと、よろしくお願いします」
FU:「あら、あんたの友達ね~。早く言わんね~。ほら、これが福岡のアラカブよ!」
俺: 「ありがとうございますっ!これからもよろしくお願いしますっ!」
FU:「また来んしゃい。そして私を喜ばせんしゃい。あの手この手で喜ばせんしゃい!」
俺: 「はい!もう全力で~!」
会社の先輩、かずひろさんと沖堤へ。
昨年、はじめていっしょに釣行したときは、
買ったばかりの最新式ゴアテックスウェアで完璧に身をつつみ、
「そこだと波をかぶって濡れますよ」という僕のおせっかいに対し、
「・・・むしろ濡れたいんだ」と答えたかずひろさん。
ほら、会社でここまでの笑顔にはならないすよねえ。
いい顔見させてもらいました。
にしても・・・釣る、釣る!
どうしてるかなあ、たのしんでるかなあ、
と姿をチェックするたび竿が曲がってました。
メジナ35センチを筆頭にたくさん。
ナイスなカサゴもひっぱりだしてました。
僕の釣果は・・・
同行者の笑顔こそが僕の釣果なのだ・・・
とかなんとか言い聞かせてみたりして・・・
うん、でも、釣りはほんといいね。
かずひろさん、またいきましょう。