昔のキャッチフレーズで「あんたこの世に何しにきたの」っていうのがあった。
たまーにそれ思い出して考えちゃうんよね。
何しにきたんやろう、って。釣りしにきたのかな。
ともあれ。
今年も小林厚治さんが五島に来てくれたよ!
初日は「冬かっ」と空につっこみを入れたほどの寒さ。
ウェット来てるのに雨風にやられてブルブルです。
風波だけでサラシは弱い。いっぱつイイのが出たけどバラシ。食いが浅いのかな。
その後全くアタリでない。。。
そんな中、厚治さんはきっちりアタリを出し、2匹ゲット。さすがです。
聞くと、まじすか?って釣り方してる。ここはもう得意のあれやるしかない。真似。
厚治さんのやってるやりかたで、沖のサラシを狙ってみると・・・
ふほー。半年ぶりのヒラスズキ。
顔を上げると、ずいぶん先の瀬の上から厚治さんがグーサインしてる。うれしいなあ。
その後、厚治さんにはアタリがつづくが乗らず。ぼくにはアタリさえない。
寒さに震えながら街に戻り、ここは、あったまらなければと
クウルさん、タコちゃんと夕食。
ぼくの釣りの先生たちです(こんなしてますが)。
今年のimaのカタログ、厚治さんの特集も、
クウルさんの文章もすばらしいです(こんなしてますが)。
http://imag.ima-ams.co.jp/2013/02/catalog.html
ぜひカタログ見てみてください。ほんといいですから。
自他共に認める天才肌のタコちゃん。人間離れした運動能力で魚を釣り上げます。
それでも聞かずにいられません。「いま、天才肌って言った?」
そしたら「・・・うん」と。写真はその瞬間。
さあ、二日目!今回は日程短く、これで最終日。
日曜日で、雨も止んだとあって人が多い。空いた場所に入っていくけど、しぶしぶだ。
そんな中、どう攻めるのか。しばし厚治さんのやり方を眺める。
波風強くなり風裏へ。磯を歩いて、歩いて、見つけた小場所。
厚治さんに教わった方法をしつこくやってると、小さいヒラがくってきた!
エラあらいでフックアウト。でも・・・見っけたぞ!
同じ場所をもう一回攻めます。サラシの下のディープなエリア。全く同じ箇所でゴン!
あれ?重い。寄ってこない。払いだした潮のせいかな。
ラインがじわじわ出ていく。10メートル先には瀬が出てて、ラインがすれすれ。
思い切りドラグゆるめていったん魚を沖に出す。ラインの角度をつくったら
巻きます!いっしょうけんめい巻きます!波に乗せてなんとかゴロタの上に乗せる。
あらら。でかい。手尺ですが80はありそう。
露出もとんじゃう輝きやったよ。はあー。ヒラスズキは美しい。見とれる。
元気を取り戻すまでゴロタの隙間の水の中でしばらく待つ。
その時間がまたいいもんね。
すまんね。でもよう釣れてきてくれたね。あんがとうね。と俺が言う。
うっせー。そんな好きなら最初から釣るな。大事にしろ。バカ。きついとぞ。
と魚が言う。
移動した先で、でっかいサラシの中から小さいのが一匹パコっと飛び出す。
少年ヒラスズキ。小さいけれど若い力でぐいぐい引いた。
さらに、同じサラシの沖目を狙うと、まともなサイズがかかった。こちらは元気なエラあらいでフックアウト。
あの、サラシの中から飛びだし、全身をふるわせ、針が外れ、ルアーがパコーンと飛んでいく様は
何度見ても楽しい。くやしいんだけど、いいぞー!と叫びたくなる。
その後さらに波が高くなり、風裏に逃げるけどタイムアップ。
一日半だけだったけど、歩いた。やりつくした。濃密やった。足ガクガク。
魚に会うのが目的なんだけど、その中で自然に会うし、人に会っとるんよね。
自然も人も、慣れちゃうと当たり前と思ってしまうんやけど、ほんとはすごいと思うんよね。
あんたこの世に何しにきたの?って尋ねられたら
魚釣りを通して、その土地との一体感を、仲間と呼べる人といっしょに感じに来た。
と答えたいなあ。