でかいヒラマサが釣りたい。
クウルさん、タコちゃんが、とっておきの地磯に誘ってくれました。
私は初めての場所。高いとこが苦手なので事前に確認したのです。
「そこは降りるのに怖くない地磯なの?」と。
そしたら「怖くはないよ。長いだけで。」との返事。
長い・・・?
ま、怖くないなら大丈夫かあ〜と、
ヒラマサで頭がいっぱいなのでウキウキ出発しました。
夜明け前の暗闇のなか、山を下っていきます。
長い。道のりが長すぎる!そして斜面が急すぎる!時々垂直じゃん!
何度も確認したんです。「これ、帰り、登ってこれると?」と。
そしたら、ふたりとも「大丈夫」とは言わない。
ただ暗闇の藪の中で「帰りのことは考えるなっ!」とだけ聞こえてくる。
やっとのことで磯に降り立つと、すさまじい絶景。
そしてすさまじく釣れそう。
でもほぼ垂直の長〜い山道を
踏ん張りながら降りてきたため、膝が笑って磯を歩けない。
もう一度、聞いてみる。
「帰り、ほんとにダイジョウ・・・」
「帰りのことは考えるなっ!」
開始早々でっかいシイラがクウルさんのルアーに襲いかかったり、
目の前でバショウカジキが豪快にジャンプしたり、
すごい光景を目にしつつも、
ヒラマサはタコちゃんの一本のみ。
たまに根魚狙いに変更し、みんなでアカハタを釣る。
そして考えないことにしてた、例の、帰り道。
磯から、山と崖を見上げる。泣きたくなる。
「瀬渡し船を呼んじゃったりして〜!」
冗談っぽく言ったけど、めっちゃ本気。瀬渡し呼ぼうよ!
必死に登る。一応たまにロープも張ってあるが、
しばらく誰も通ってないらしく
途中木登りになり、クリフハンガーになり、最後は迷子になった(笑)。
・・・笑い事じゃない!
光の先に道がある!と
ちょっと宗教っぽい言葉で自分をはげまし、上へ上へ目指したら道路に戻った!
全身ズタボロ。この泥だらけの魚たちのように。
ふたりが「しばらくは来なくていいね」と言ってる。また来る気か!
でかいヒラマサへの道は、長く、険しい。
そしていまちょっと迷子中。